雨が降りました。傘を買いました。雨が止みました。

我が母は、今年入院し、死を意識しだしました。
時間の使い方を選びます。やりたいことを絞ります。
かつては、行った映画もコンサートも誘っても行きません。
そして、我が母が始めたもの、それは、”南京玉すだれ”
人は、死を臨み見た時に、自分の本当の気持ちが分るのです。
我が母が本当にやりたかったこと、それは”南京玉すだれ”
映画もコンサートも行かず、仕事をやめて空いた時間でやること、それは”南京玉すだれ”
人の望み、人の願い、人の幸せ、それは他人には、およそ分らない。
いや、身内にだって、全く全然、分らんのです！
「あと、十年生きられないわ（あくまでも本人予想）」と言いつつ、残りの時間でやることが宴会芸を増やすことだなんて。
本当に、人間って色々で、不思議ですよねぇ。
娘にも将来役に立つって南京玉すだれを薦める母。いい女とはミステリアスであること、そゆこと？
人ってなんだろう、人生って何だろう。
明日、バルタザール・グラシアンの「賢人の知恵」を買おう。
絶対、買おう。