★★18 サブウェイ123

スピーディで面白かった。
サブウェイ・パニックという1970年代の作品のリメイクなのだが、地下鉄職員がハイジャック犯と交渉するというストーリーに、公証人真下正義のパクリかと思ったのは、浅はかであった。(そんなわけないって。)
全体的には面白かったが、アメリカ映画らしく、人の死ぬ映画だ。
日本映画でこういった場合は、死ぬとしたら、地下鉄を乗っ取っている犯人か人質の乗客だと思われるが・・・一応、映画では死者を描いていないが、一番、死んでいるのは、交通事故によるものだろう!と、突っ込まずにはいられない。
1両だけ乗っ取られた電車。人質は19人。1時間で千ドルを届けなければ、1人ずつ人質が殺されるという。
警察は、市長の用意した金をとにかく早く運ばなければならない。
交通事故を起こしまくる、警察の車両とバイク群。
大破するのは、警察の車だったり、そうじゃなかったり。
使命を帯びた警察は、事故処理より事故車から金を引きずり出して先を急ぐ・・・違うだろう、これは。
あれは、本当だったら、人質の数より多くの死者が警察の暴走によって出たであろう。

以下、ネタバレってほどじゃないネタバレ。

後、アメリカの映画って、どうしても家族愛を強調してきますよね。
お金を運搬するために急ぐシーンで、家族に電話する、これは、もう二度と帰らないかもしれないので、良いシーンだ。
生きて帰らないかもしれない夫に、大きいミルク買って来てね。生きて帰ってきてという、愛のメッセージだ。
良いシーンなのだが、7分しかないのに、ヘリコプターを待たせてまで、小さいミルクでもいいだろう?いや、大きいミルクよ。やっぱ小さいミルクにするからね、と夫婦の愛の小競り合いは、日本人としては、とてもイラつく。(私だけ?)
又、彼女とビデオチャットをしている学生?が、ビデオをつないだままにした上で、彼女にネットで動画を流せというのだが・・・やっちゃアカンだろう。
警察にだけ流せよ。
そして、この彼女が状況が分かっているだろうに、ねえ、答えてよ、ねえ。と五月蝿い。
犯人に声が聞こえるだろうが!
又、乗客が全員伏せて銃を突きつけられているのに、愛しているって言って!答えられないよ、と答える彼に、愛してるって言ってよ!イエスだけでいいから、ねえ!とごねる。
そりゃ、電車の中の彼氏に下着見せてくれるような彼女は、テンション高いだろうが、ちょっとKYすぎるだろう。この辺の描き方が、日本人のノリじゃない。
スリルの効果も狙っているのだろうが、かなりイラつきましたよ。
又、この大事件の渦中にいた主人公が、あのラストシーンの後で、警察に事情調査もされずに、帰宅するのも、ちょっと不自然な気がする。
いや、面白かったです。