120-22 ●つづきの図書館

柏葉幸子


「霧の向こうの不思議な町」を呼んだ子供の頃から、数年に1度まとめて、この人の作品を読んでいる。
確か薬科大学在学中に霧の向こうでレビューしたのではなかったかと思う。薬剤師として勤務しながら作家をしていたと記憶している。
しばらく見ないと思っていたら、結婚して女の子を産んでいた。
その後、NHKでファンファンファーマシーがアニメ化され、作品も増えているようだが、どうも継母をテーマにしたものが増えた気がする。
そして、この作品では、40の離婚した女性が主人公だ。
正直、この作者に何が起こったのかと気をもんでしまう。
各章の頭にある人物へ向けた手紙が書かれ、書きかけの手紙が章が進むごとに少しずつ完成していくという設定は凝っているが、これは、子供向けの作品なのだろうか。
トネリコ屋のコラルのモティシリーズも血のつながらない家族が大枠のテーマだ。
ちなみにコラルの竜がバスタブに入っている絵は、とても可愛い。
ダイアナ ウィン ジョーンズ作品の挿絵をよく描いている佐竹美保さんの絵だ。