457-64 ★アルテミス・ファウル

失われし島


時のかなたに失われた最後の妖精の種族デーモンの島を巡ったSF的展開。
妖精を敵に回す天才少年犯罪者のシリーズとしてスタートしたはずが、今では別人のように善人になってしまったアルテミス。
最後の方では、肉体的にも家庭環境的にも色々変化があるが、一番の変化は、彼の心根な気が。
生れ付きの高IQ犯罪者というアイデンティティが崩壊している。ここまで、設定が崩れると違和感があるのだが、あのままの設定で進むのも難しいと思われるので、これでいいのかもしれない。
少なくとも読者が感情移入しやすくなった。
最初は、ハンターハンターのキルアとかなりイメージが重なったけど、こんな緊迫した画面で女の子が気になっちゃう僕って異常?って思春期にとまどっちゃったり、もはや面影はない。
次巻では、タイムトラベルによって過去の自分の罪を取り戻そうとする話のようだし。
タイムトラベルパラドックスというタイトルから、タイムトラベルによって起こる様々な不具合というか変化が問題となるようで、ストーリーは、かなりゴチャゴチャになるのではないかと思う。
児童文学で、どこまでスッキリ説明してくれるのか楽しみ。
しかし、本国では更に2巻出ていて、その次は、アトランティスが舞台のようだ。
今回出てきた天才少女ミネルヴァとの関係も気になるし、訳が出るのに4年という時間がかかるのは何とかならんものか。
このシリーズが終わる頃、私、いくつよ。
子供が大人になっちゃうよ。
しかし、少女がノーベル賞が欲しいの!!という姿は、なんか可愛らしいですね。