480-68 ●キング&クイーン

柳 広司著

主人公は、元SP。美人の範疇に入る若い女
そこから、ちょっとアニメ感覚(アニメ嫌いじゃありません。)、文体はラノベ感覚(ラノベ以下同文)。
狙われているチェス元世界チャンピオンのアンディ・ウォーカー(D-グレイマンアレン・ウォーカーみたい)を護衛するよう依頼してきた中国系美人は、犯人はアメリカ大統領だと言うのだが・・・
なんというか、文体にもノリにも最初からついていけなかった。
そして、「実在の人物に類似していても気のせいです。」というようなことが書いてあることで、逆に実在した伝説のチェス・チャンピオンを元にしたことを明記している。
ボビー・フィッシャーを知っている人のほうが引っかかりやすいという狙いだろうが、もう、まんまで、私は引いてしまった。
その道では神にも等しいボビー・フィッシャーの行動をあのように引用するなら、実在のフィッシャーの伝記をそのまま読みたい(出ているかは知らんが)。
これは、フィッシャーに思い入れがあるから、そう思ってしまうが、作品としては読みやすく、読まなきゃ良かったというような出来でもない。