325-34 ★★★ブリジンガー 下

エラゴンシリーズ第3部の下。
1を著したのが17の時とは思えないような重厚な世界観と描写力に脱帽。
今、20代の半ばだと思うので、この1部から3部では、作者の人間としての知見も精神面でもかなりの差があってしかるべきかと思うのですが、そんなに感じないのが凄い。
いや、下ネタは出てくるようになったような。作品と作品の間が一年以上あくので、一気に読むと違いが分かるのかもしれませんが、最初から、圧倒的な作品世界を構築していて、映画にもなったし、早熟の天才ですね。
ファンタジーは、書きやすいと思う人もいるかもしれませんが、かのダイアナ ウィン ジョーンズは、ファンタジーほど、リアリティのある世界構築が必要というような感じのことを言っていました。(かなり曖昧な記憶)
とにかくドラゴンの体の動きや生態、野営地での食事の摂り方、鎧等の装備や装着の仕方、描写、更には戦争をする若者の心理状態、恋愛の機微、武器の鍛え方、かなりの知識がないと創作できない世界観が見事です。

ただ、急に出てきた?という設定が幾つかあって、その説明が又長い。