35 ★カールじいさんの空飛ぶ家

ご注意・・・じゃっかん、ネタバレの可能性があります。

妻に先立たれた老人が思い出の家に風船をつけて、冒険の旅に出る。
この映画の予告を最初に見た時、何年か前の風船おじさんがモデルかと半ば本気で思い、それほど見たいとは思っていませんでした。
しかし、前評判のあまりの高さに思わず見に行ってしまいました。
3Dには、それほど意味がないと聞いたので、レディースデーだったこともあって字幕版で見ました。
やっぱり全編に死や老いの臭いは立ち込めていて、美しい映画だったけど、どうしても素直に面白いと言い難いものでした。映画館は、笑いに包まれていたのですが。
でも、思わぬ敵もいて中々スリルのある映画で、退屈はしないかも。
これを本国では、末期癌の少女が見たがって、死の7時間前にピクサーが少女の部屋まで行って(病室かも)特別上映したそうですが、UPという原題も昇天を連想させるし、本人が望まない限りは、死期を迎えた人間に見せたいとは、私は思わないですね。
(彼女の場合は、死ぬまでにどうしてもこの映画が見たいと口癖のように言っていたらしいですが。)
ただ、宗教観が違うので、天国を信じていたら、又、話は違ってくるのかも。純粋に画面は、美しいし。
老いというのは、人間を偏屈にもし、狂気にも追い詰めるものなのかもしれないのですが、最初、この老人は犬でも飼えば良いよ、と思ったのが実現して良かったです。
バウリンガルも登場します。