12 ★★シャーロック・ホームズ

★よりの★★
予想通りだが、これはホームズではないし、あれはワトソンではないし、あのアイリーンは、原作のそれでは、ない。
それでも、なかなか楽しめました。
ワトソン役のジュード・ロウは、かっこよすぎ。ポスターの表情からして、もう本当にワトソンではないが、ホームズより格好いい。
ホームズは、イギリス紳士のイメージがなく、ワトソンにホームズを名乗って欲しいほど。
肉体派なのは、原作にもない設定ではないので良いけど、あの外見、身だしなみのだらしなさは、やっぱイメージ違う。
後から知ったのですが、アイアンマンの人なんですね。そりゃ、アイアンマンは、ホームズではないわ、と、ある意味スッキリしました。
でも、あれはあれで、ホームズということを置いておけば、キャラクターとして有りだと思う。
レストレイド警部も意外にかっこよく書かれている。
アイリーンが、峰不二子っぽい犯罪者に描かれているのが、ちょっと悲しい。
キャラクターとしては、これもありなんだけど、アイリーン・アドラーには、かなりの思い入れがあったので。
ホームズが愛している女性とはっきり定義されている。
はっきり定義されてはいるが、むしろワトソンとの関係の方が恋愛チックに描かれているのが、かなり気になる。
とにかく、ホモっぽいのだ。
当時でも独身の中年男性が同居しているのは異様で、ホモと思われたくなくて、ドイルは、長年一緒に暮らしているにも関わらず、お互いを名字で呼ばせるようにしたという話があるが(なら、同居の設定にしなきゃいいのに)、まさか、本当にそういう含みのある作品なんじゃあるまいかと思うほど、とにかくホモっぽい。
メアリーに会いたがらないホームズは、恋人の結婚を認めたがらない男のようだし、結婚を機に高級住宅街に引っ越すワトソンは、過去の不毛な恋愛を清算しようとする男のようだ。
否定しよう否定しようとして見るのだが、結婚前の二人に嫌がらせの推理をしたり、ワトソンをしつこく旅行に誘ったり、頭の中で処理しきれない。
アイリーンが娼婦っぽくて(製作側は意図していないと思うけど)、あまりホームズとの恋愛に真実味がないのと、ワトソンが決断力のある、いい男すぎるので余計そんな感じ。
でも、ストーリーは、まあまあです。