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★エリュシオン 市東亮子
アマゾネスの物語。神話とかにリンクして史実も織り交ぜて、やはりベテラン。
アマゾネスの女王候補のそれぞれの人格と魅力もうまく書き分けているし。
誰がヒロインって感じでもないけど、主人公格の姉妹が良い。
剣が得意で華やかな美貌の妹が直情型ながら男気あふれていて魅力的。
男の商人たちと旅をしているのだけど(女王選抜と仕事を兼ねている)、海に落ちた年老いたおじいさんを命を省みず荒れた海に飛び込み、仲間を見捨てるぐらいなら死んだ方がマシと言い切って隊商(男集団)の心をつかんでしまう。計算じゃない求心力を持っている。
姉は、剣術では妹に劣るけど弓が得意で知的な美貌をたたえている。
優しくて思慮深く、妹が女王になれば良いと思っている。で、この姉が男性に恋をしそうなのが危険因子。
カリスマ性のある妹と賢帝になりそうな姉が一番の女王候補。
姉に仕えている異民族の少女が巫女の才能を持っていて、物語を予言していくんですよね。この子が主人公なのか?悩むところが違うが。
1年に1冊出ていたストローブ卿の話は結局やめてしまったのだろうか。
私は、あっちの方が好きだった。

●クリスティー・ハイテンション 新谷かおる
★クオ・ヴァディス 新谷かおる
築地魚河岸三代目
★★★まぼろし恋奇譚 かまたきみこ
かまたきみこの短編集は、凄くいい。