はちみつとバタフライ 職人工房シリーズ 幸村アルト 短編集
コンシェルジュ プラチナム 3巻


僕は運命を信じない―不滅のボクサー坂本博之物語
坂本博之さんの伝記を読みました。まだ、40代前半だから半生か。
児童養護施設から日本チャンピオンになり、4度世界チャンピオンに挑戦した人。
基金も立ち上げて、児童養護施設を回るボランティアをしているのがYahooニュースで取り上げていたので興味を持ちました。
乳児の頃に両親が離婚して、弟と一緒に乳児院に預けられて、母親の元に戻って、7歳ぐらいで親戚に預けられて虐待され、6歳?の弟が栄養失調で倒れたのを機に養護施設へ。
再び母親が迎えに来て、しばらく三人で暮らすが、中学で1人暮らし。
高校時代は、働いて生活費を稼ぎながら弟と二人暮し。
父親とは、中学の時に1回あっただけだが、二十代後半の時に彼の伝記を見た父親から会いたいと言われるものの重要な試合が3日後にあったために試合後に約束したら、3日後には父親が病死して再会ならず。
何度も世界チャンピオンに王手をかけながら、最終的には腰痛を患い、チャンピオンにならないまま引退。
でも、椎間板ヘルニアでは引退したわけではなく、一度復活している。
本では、大体この辺までが書かれ、最終的に引退したことが記されている。
でも、1番、彼が辛かった試練については書かれていなんだよね。
あまりに辛くて記事を差し止めていた子ども二人の死亡。早産で、二人とも生後1日生きられなかったんだけど、二人目は奥さんの子宮破裂で、これが腰のリハビリをやっている頃。
奥さんを傷つけるのを恐れて、三年ぐらいは記事にするのを拒んでいたとYahooの方には書いてあった。本人も人生で1番辛いできごとだったろう。
子どもの死を受け入れるために、奥さんの反対を押し切って、ボクサーに復帰したことがネットの特集には書いてあって、これも多分、本になっている。
暖かい家庭に憧れていたと書いているし、奥さん元保育士だし、子どもが本当に欲しかっただけに、今、児童虐待が増えているとこに心を痛めているんだろう。
引退してから、ボランティアに本腰を入れて、児童養護施設でボクシングセッションとかをしている。
本では、因縁の相手のリック吉村と和解?したことも書かれているが、リックさんも一緒に参加している。
坂本さんが、子どものスパークリングの相手をしながら、「お前の怒りは、こんなものか?」と問うところや、「誰だって愛されたいんだよ」というくだりでグッときた。