グラシアンな日々

バルタザール グラシアン なんだか呪文のようです。
バルタザール・グラシアンは「賢人の知恵」の著者ですが、素晴らしい処世訓を説いたわりには、最終的に逮捕、追放、1年後に没するという最期を迎えています。
彼の最期に何があったのか、気になって仕方ありません。
誰か教えて下さい。


わかってる、グラシアン。どんなに頑張ったって「嫌われたら終わり」「目をつけられたら終わり」「多勢に無勢」「悪意は好意より強い」んだよね。
でも、「口数が少なければ攻撃されることも少ない」とか「目立つな」とか「無知なフリをしろ」とか自分が言ったことを守ってないのは何故?
言ってることも多少変わるよね。優れた人とつきあうの?平凡な人とつきあうの?「態度は一貫させろ」「口にしたことは実行しろ」でしょ?
いや、わかる、わかってる、どうしようもないことはあるし、それで、あなたの言った素晴らしい言葉の価値が失われるわけではないわ。
と、400年前に亡くなった修道士に話しかける私。


このようにグラシアンを礼賛?している私ですが、少し前まで、こういう書を読んだり、ましてや読んだことを人に話すなんてことは、絶対に考えられませんでした。
人生うまくいっていないと周りに思われるのが嫌だからですが、良書にめぐりあえて舞い上がった私は、「弱みを人に見せるな」や「人に与えすぎるな」等々のグラシアンのお言葉を忘れ果て、母に薦めてしまったのです。
そして、ことあるごとに「あの本には、こう書いてあったでしょ」「もう一度読んだら?」って、責め立てられる日々。うっとうしいったら。
処世術の本を読んで喧嘩する親子、駄目じゃん。
昔、母とは、里見浩太郎が女遊びをしているか、していないかでも喧嘩しました。